【親の代わりに終活】自筆証書遺言を書く〜遺言STEP2

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【親の代わりに終活】自筆証書遺言を書く〜遺言STEP2 終活

親と同居しながらオヤカタ(親の家の片づけ)をしているアラフォー主婦パピンです。

前回記事では遺言書を書く前段階として決めるべきことをまとめました。

今日は、自筆で書く遺言書の書き方(法務局に保管することを前提とした書式)をまとめたいと思います。

※以下の記事は法務省民事局「遺言書保管申請ガイドブック」を元に作成しています。

自書で遺言書を書く場合のルール(財産目録を添付しない場合)

遺言書の全文、日付、氏名の自書と押印

自筆証書遺言では、遺言者が「遺言書の全文、日付、氏名の自書と押印」をすることが「民法第968条第1項の要件」として決められています。

✅遺言書全文自書

ボールペン等の容易に消えない筆記具を使って作成する。

✅遺言書の作成日付の自書

作成日付は、遺言書を作成した年月日を具体的に記載する必要がある。
✖️「○年○月吉日」などの記載は不可。

✅遺言者の署名

遺言者の氏名は、住民票などの記載どおりに記載する。
✖️ペンネームの記載は不可。

✅遺言者の押印

押印は認印でも問題ないが、スタンプ印は避ける。

・・・財産の特定について・・・
財産目録を添付せずに、遺言書本文に財産を自書する場合は、財産の特定について疑義が生じないように、不動産の場合は登記事項証明書等で確認するなどして、間違いがないように記載する必要がある。

※参照:法務省民事局遺言書保管申請ガイドブック

自筆証書遺言書保管制度を利用する場合の書式上のルール

遺言保管制度を利用する場合は、どんな紙でも良いわけではありません。
上記民法上の要件に加え、様式上のルールがあります。

✅用紙がA4サイズ

文字の判読を妨げるような地紋、彩色等のないもの。

✅余白の確保

上側5mm、下側10mm、左側20mm、右側5mmの余白が必要。

✅片面のみに記載

裏面にはなにも記載しないようにする。契約印も不要。

✅ページ番号を記載

遺言書本文・財産目録には、各ページに通し番号で、ページ数を記載する。1枚のときも1/1と記載。複数ページでもとじ合わせない(封筒も不要)

自書によらない財産目録を添付する場合のルール

次に、遺言書内に財産を明記せず、自書ではない(通帳のコピーや登記事項証明書のコピーなど)財産目録を別途添付する場合のルールを見てみましょう。

本文の書き方

✅財産の特定

財産目録を添付して遺言書を作成する場合は、別紙1、別紙2などと記載して財産を特定する。

✅推定相続人の場合

「相続させる」または、「遺贈する」と記載。「遺贈する」とした場合には、申請書に受遺者として記載する必要がある。

✅人物の特定

指名のほか、生年月日、肩書き、住所等のいずれかで人物の特定ができるように記載する。

✅付言

付言事項がある場合は、本文に自書する。財産目録に記載しないように注意。

✅その他

遺言者の住所や生年月日は必須の記載事項ではないが、記載した場合でも削除する必要はない。

※参照:法務省民事局遺言書保管申請ガイドブック

財産目録の書き方(不動産)

財産目録は、不動産(土地・建物)の登記事項証明書等を添付する方法で作成することができます。

✅不動産の場合

所在、地番、家屋番号等により不動産を特定できれば、登記事項証明書の一部分やコピー(縮小可)を財産目録として添付することができる。

✅コピーの場合は、その内容が明確に読み取れるように

鮮明に写っていない財産目録は、相続開始後、遺言書の内容を証明書(遺言書情報証明書)として発行するときに内容が読み取れないおそれがあるので注意する。

✅署名と押印

自書によらない財産目録を添付する場合は、その毎葉に署名し、押印する必要がある。署名は必ず自書すること。

※参照:法務省民事局遺言書保管申請ガイドブック

財産目録の書き方(預金)

前記不動産同様、預金等の財産目録は銀行の通帳やカードのコピーで作成することができます。

✅銀行の通帳やカードの場合

印字が薄い又は濃いなどにより、銀行名や口座番号等が読み取れない場合は、印刷・コピーをやり直す必要がある。

※参照:法務省民事局遺言書保管申請ガイドブック

推定相続人以外の者に財産を譲りたい場合のルール

✅受遺者の記載

推定相続人以外の者には「相続させる」ではなく、「遺贈する」と記載する。自筆証書遺言書保管申請をする際には、申請書に受遺者としての記載が必要。

✅遺言執行者の記載

氏名のほか、生年月日、肩書き、住所等のいずれかで人物が特定できるように記載する。
遺言執行者は家族や知人から選ぶことができ、複数人指定することも可能。
遺言執行者を指定した場合には、自筆証書遺言書保管申請書に遺言執行者としての記載が必要。

※参照:法務省民事局遺言書保管申請ガイドブック

その他注意事項

✅用紙について

A4サイズで文字の判読を妨げるような地紋、彩色等のないものを使用すること。感熱紙等の長期間保存に適さない用紙は避けること。

✅本文と同一用紙に記載しない

自書によらない財産目録は本文が記載された用紙とは別の用紙で作成される必要がある。同一用紙には記載することはできないため、注意すること。

✅文言の変更・追加

変更する場合は、従前の記載に二重線を施し、押印する。加えて、適宜の場所に変更場所の指示、変更した旨、署名が必要。修正テープや修正インクで修正することはできない。変更等があるときは書き直すのがおすすめ。

✅財産目録が自書である必要がある場合

平成31年1月12日以前に作成した遺言書の場合は、財産目録も自書である必要がある。

✅ページ数の修正は押印不要

ページ数は民法上求められる記載ではないため、修正しても署名・押印等は不要。

※参照:法務省民事局遺言書保管申請ガイドブック
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