吊り戸棚はいらない!?加齢により届かなくなった吊り戸棚収納を見直す

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吊り戸棚はいらない!?加齢により届かなくなった吊り戸棚収納を見直す 片付けノウハウ

こんにちは^-^
アラフォーでオヤカタ(親の家の片付け)をはじめたパピンです。

そろそろリフォーム(or新築)を考えているんだけど、台所はどんな収納がいいかしら?

台所は使う道具も多く、収納力が沢山ある方が便利と考えがちです。

が、ちょっとまって!

もし、これから台所を新しくしようと考えている方は吊り戸棚に要注意。
老後を見据えたリフォームを考えているのなら、尚更です。

本日の記事では、高齢の親の家の片づけを通して感じた吊り戸棚収納に関してお伝えします。

吊り戸棚がいらない理由

私の実家は20年ほど前に1階のリビングと水回り関係のリフォームをしました。

リフォーム当時母は50代。
少し早めに老後の準備をするための決断だったと聞いています。

踏み台が必要な高さの吊り戸棚は危険

古い台所はピカピカのシステムキッチンへと生まれ変わりました。
床から天井まで目一杯収納を兼ね備えた台所。

が、高さが問題でした。

踏み台を使わないと届かない位置にある吊り戸棚は、年齢を追うごとに使われなくなり、また、使いたい物を取る時にも一苦労。

60代の後半頃から酷いめまいの症状があった母が、おぼつかない足元で台に昇るのは非常に危険を伴いました。

昇降式の吊り戸棚にも手が届かなくなる

リフォームの際、吊り戸棚の一部はダウンキャビネットタイプ(手前のバーに手をかけるとスルっと戸棚が降りてくるという便利な棚)にしました。

踏み台に乗らずとも手が届く高さ…
だったはずなのですが、加齢と共に母の背中は徐々に曲がり始め、室内で転倒したのをきっかけに体の歪みが更に悪化。
ついにはダウンキャビネットにも手が届かなくなってしまったのです。

自分の体が元気な時に家づくりのプランを立てると、その時の自分に合わせた設計になりがち。

ですが、高所収納は高齢になるほど使うことが難しくなる場所のひとつ
いずれ使わなくなることを見越して、「吊り戸棚はいらない」という選択をするのもひとつの手段です。

その分、他の場所へ予算をかけることが賢明でしょう。

吊り戸棚に手が届かなくなってきたら

でも、もう吊り戸棚作っちゃった!

中古で家を買ったら吊り戸棚がついている台所だった!

吊り戸棚収納の見直し時期

既に吊り戸棚がついている台所を使っている場合、ちょっとした変化が収納の見直し時期のサインです。

・踏み台に昇れなくはないけれど、面倒に感じる
・手を伸ばして上の物を取るのがちょっと大変

出来なくはないけれど、違和感がある。

このように、気持ちや体からのちょっとしたサインは、収納の見直し時期を教えてくれます。

自分の変化を無視せず、また無理して使いつづけることをせずに、収納方法を考え直してみましょう。

よく使う物は腰より下に、使わない物は頭上に

吊り戸棚収納が使いづらいと感じるようになってきたら、上部収納は「倉庫にする」と決め、普段使いの物を下の棚に、使用頻度の低い物は上(吊戸棚)へと物の入れ替えを行うことをオススメします。

我が家では、母が無理して吊り戸棚収納を使い続けていたため、使用頻度の高い物がずっと取りづらい場所に収納されていました。

物を取りたい時には父に頼むか、もしくは台所の作業台に出しっぱなし。

これではいつまでたっても片付きません。

また、吊り戸棚収納と他の場所の収納の中身を入れ替えると簡単に言っても、それぞれの物がところ狭しと収納されていた物をそっくり入れ替えられるはずもなく、同時に使わない物(今現在もこれからも使用しない物)を整理する作業も並行して行うこととなりました。

収納力がある分、何でも詰め込んでしまう吊り戸棚に注意

外観からはわかづらいのですが、吊戸棚の収納力は思いのほか抜群です。
(だからこそ、物が多い台所に設置されるわけですが…)

我が家ではこんな物が押し込まれていました。

・プラスチック製収納容器(タッパーウエア他メーカー多数)
・用途が限られている調理道具
・仕舞い込みすぎて忘れられていた必要な道具

出しても出しても出てくるタッパーウェア

泉のように湧いてくるタッパーの山、山、山・・・(汗)

吊り戸棚はいらない!?加齢により届かなくなった吊り戸棚収納を見直す

数を決めて残す、決める主体はあくまでも母

同じ大きさの物が幾つも必要かどうか、考え直してみようと促し、各サイズを2~3つずつ残す選択をしてもらいました。

残したいと思う物は母が決めます。

それは、私が決めてしまうと後々後悔が残ってしまうかもしれないと考えたから。

あくまでも自分自身が取捨選択したのだという思いを母に持ってもらいたかったのです。

やり始めると段々母も勢いに乗り、「この大きさはもう使わないかも」「これはよく見ると随分劣化してしまっている」など、自分なりの理由やけじめをつけて処分対象の品を選んでくれました。

用途が一つしかない調理道具は使わなくなる

タッパー以外で沢山出てきた他の物は主に調理道具でした。

果物を挟んでギュっとしぼるためのジューサーや、リンゴを丸ごと一個焼きリンゴにするための素焼きポット等、その用途以外に使い道のない道具です。

母は元々料理好きというわけではありません。

購入当初は使用していたようですが、年とともに使用頻度も減り、すっかり戸棚の肥やしに…。

台所道具はシンプルで汎用性のきく道具だけで十分

便利と謳われている道具は用途が限られている物が多いため、今後も使用するかどうかを見直すポイントのひとつです。

仕舞い込みすぎにご用心!

逆に今の生活に必要な道具も出てきました。

トースターです。

吊り戸棚の奥に丁寧にカバーまでかけてしまっていたため、あることすら忘れられていた存在。

昔は朝食にもご飯を食べていた父ですが、最近はパン食へと変更。
毎朝魚焼きグリルでトーストしていたようなのですが、うっかり焦がしてしまうことも多々あったとか。

トースターが出てきたことに父もとても喜んでいました。

物は見えなくなると、無いも同然

今の生活に合うよう収納の中身を見直すことで、必要な物が見つかる可能性もあります。

定期的な物の見直しは暮らしやすさの原点です。

まとめ

老後を見据えたリフォームをする際は、吊り戸棚を設置しないというのもひとつの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか?

いずれ使わなく(使えなく)なる収納に予算をかけるならば、別途パントリースペースを作った方が家事を効率的に行える可能性もあります。

また、収納の見直しで吊り戸棚へと移動させた物は、普段使いしない物。

ということは、それらの物もゆくゆくは処分対象となる得る品です。

移動させる前に、本当に残しておく必要があるかどうかを吟味した上で収納しましょう。

母が使ってきた台所を見ると、年を取ってから使う調理道具はそんなに多くないのだと知ることができました。

スペースがあるから何か入れたい…
と思ってしまうのは人の性(さが)。

でも、吊り戸棚収納の中は空っぽでもいいのです。

本日もお読みくださり、ありがとうございました(ー人ー)