【1F_台所】老後はシンプル料理へシフトする〜丁寧な料理を盛っていた器を手放すということ

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片付けノウハウ

こんにちは(^_^)
アラフォーでオヤカタ(親の家の片付け)を始めたパピンです。

日々、母の背中を見ながら自分の老後はどうなるのかと想いを馳せています。
年を取ると悲観的な気持ちの方が大きくなるのか、私の母は昔と比べて随分とネガティブ思考になりました。

「こんなはずじゃなかった」
「思っていたのと違う」
「お金が無い」
「時間が無い」
「体力が無い」

まさにナイナイずくしの老後です。
ですが、それは若い時代に将来を見据える時間がなかったからではないかと思うのです。

お給料は上がる一方だった時代に社会経験をし、
大きな手術をすることも無く健康な青年期を過ごし、
友人知人との良き出会いに恵まれ、特別不自由の無い暮らし・・・

子供時代にバブルがはじけ、就職氷河期の最中に社会人になり、独身時代に手術をするほど健康を害していた私とは雲泥の差(^^;)

今と同じ生活が将来にも確約されているとは限りません。
それは良くも悪くも。
今よりもずっと良くなる可能性もあれば、悪くなっている可能性もあるのです。
だからこそ、私は母の姿を見ながら将来の自分の老後に備えたい。
それは、物理的な面だけではなく、気持ち的な面でも言えることです。
心構えがあれば、大打撃もさほどショックを感じずに迎えられると思うから。

さて、今日の本題は食器です。
先日の食器整理の際に母から得た学びの一つをお若い皆さまにもぜひお伝えしたいと思います♪

何歳まで料理を作り続けられるかという問題

お年を召してからも毎日きちんと料理をされている方を見ると、感嘆のため息が出てしまうパピンです。
そして、そういう方々は得てして美しい・・・。
自分が高齢になった時、果たして毎日毎食台所に立つことは出来るのだろうか?
と、70代の母を見ながら思ってしまう私。

体のどこかしらに不調をきたしてしまう。
料理を作ってあげたい相手がいなくなってしまう。
何もかもが面倒になってしまう。

料理をしなくなる理由はいくらでもあります。
母の場合は、一つ目の体の変調でした。
持病の症状で手先が上手く使えなくなり、包丁を握る、箸を使うという作業が困難になったのが始まり。

手先が動かないというのは、料理をする作業の全てが滞ることを意味します。
フライパンの中の物をお皿に移す、グリルの中の魚をひっくり返す、そんなちょっとした作業すらも非常に時間がかかる母。
病気の始まりの頃こそ頑張っていましたが、結局今はほとんど台所に立つことはなくなりました。

母の料理のリミットは70歳でした。

行き着く先はシンプルな料理

包丁を握れなくなってきた母ですが、現在もほんの少しは料理らしいことをしています。
煮物や焼き物など、カット野菜やそのまま使える素材の物を工夫してどうにかこうにか・・・。

そんな母の究極の料理法は素材丸ごと焼き(笑)

我が家には焼き芋を作るための専用鍋があるのですが、先秋、知人から箱いっぱいのジャガイモを頂いた際にそれらを皮ごと焼きイモにして食していました。
確かに、サツマイモ専用とはどこにも書いていないので、そういう使い方もあるのか・・・と思ったのと同時に、ジャガイモのような「持ちづらい」「形が複雑」な素材は皮をむくことも一手間になるので、丸ごと焼きは今の母に合った調理法なのだと気づきました。

ピーラーすらも握れない時代がいつか来るのです。
「皮がむけないからジャガイモは買わないの」
と、当初言っていた母が、工夫をして食べる努力をする姿はなんとも頼もしく、そして少し切なくもあったのでした。

料理に合った器を残す食器整理

そんなシンプル料理をしている母と、先日の食器棚整理の際にこんな会話をしました。

「おかーさん、この器ってどんな時に使ってるの?(最近あまり見ないなぁ・・・)」
「あぁ。それはね、丁寧な料理を作った時!」
「丁寧!?」

丁寧な料理なんて今まで作っていたっけ??
と、二人で爆笑したのですが、来客の際に少し凝ったお料理を作った時などに使用していたとのことでした。

母「もう、そういう料理もすることがないわね。処分しよう。」

そういってあっさりと手放した母。
オヤカタを始めて数ヶ月が過ぎ、母も少しずつ今の生活に合った物の残し方をするようになってきたと感じた瞬間でした。

沢山の食器が並ぶ棚を眺めながら、自分の老後にはどのくらいの器が残っているのだろうと考えるこの頃。
凝ったお料理も、素材その物が活かされたシンプル料理も、どちらにも合うようなお皿が必要とされるかもしれない未来。
いや、もしかすると食器洗いすら出来なくて紙皿を使っている可能性も否めません(^^;)
そんな状態になったとしても、毎日がキャンプみたいで楽しいねと笑っていられる自分でありたい。
「アラフォーの頃にこうなることをなんとなく想像していたのよ・・・」と余裕ぶりながら、娘を安心させてあげたいと思うパピンです。

本日もお読み下さり、ありがとうございました(ー人ー)